きりんさんパパのあくび

共働きで二児の子育てに追われるパパの雑記。育児ネタ、簡単料理、家庭菜園、DIY、商品紹介など色々と書いています。作業療法士というリハビリの仕事をしています。

【大戸屋のトイレの秘密】参加する事で得られる感謝という気持ちは何ものにも代えがたいものです。

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私は新卒で入社した会社を半年で辞めて、大戸屋でフリーターをしていた事があります。大戸屋は「店内が汚い」「男性ばかり」「人目につくので入りにくい」といった、定食屋のイメージを一掃して、「綺麗な店内」「女性を意識したヘルシーメニュー」「人目の付きにくい2階店舗の出店」を戦略に打ち出して当時急成長中の会社でした。店内には定期的に立派な生のお花が届き華やかな店内を演出、あえて手のかかる生花を飾る事で「お客様だけでなく、花にも気を配るくらい目配りをしなさい」と徹底したホスピタリティーを教わった記憶があります。

ところで大戸屋のトイレっていつも綺麗だと思いませんか(あれから年月が経ているので変わってしまっていたら寂しいのですが...)?実は大戸屋で働く従業員はトイレに行く時に2つの約束事があります。一つは「前掛けを外す事」。これは衛生面への配慮です。そしてもう一つが「トイレ掃除を行う事」。実は大戸屋の従業員はトイレに行く度にスタッフ全員がトイレ掃除を行っているのです。このルールには非常に感銘を受けた事を覚えています。

トイレ掃除という手間のかかる仕事であっても、みんなが気を配って毎回掃除をする事で一人ひとりの負担が最小限になります。実際、いつトイレに行っても綺麗なので軽く拭き掃除をする位でトイレ掃除が終了してしまう事が多かったです。時にはお客様がトイレを汚してしまう事もありますが、トイレ掃除に全員が関わっている事で社員アルバイト関係なく、「汚い仕事であっても、誰かがやってくれているから綺麗な環境が守られている」という、高い意識が根付いていた事にスタッフとして働きながらも感心したものでした。

実家で暮らしていると、当たり前のようにご飯が運ばれてきて、洗濯物はカゴに入れれば綺麗に洗濯されて畳まれて返ってきて、「母親がやってくれているからこの環境が保たれている」という当たり前の事に気づきにくかったりします。私は男兄弟でお手伝いと言っても食器を片付ける位の生活を送っていたので、実家を出て妻と同棲を始めるまで「実家での環境が特別でありがたいものである」という事に気が付きませんでした。自分で家事をするようになり、家事に伴う様々な大変さに気づき、母親への感謝が生まれる。参加する事で生まれる気付きは多いように思います。

現在は家事育児に忙しい毎日を送っていますが、夫婦で家事育児に参加する事でお互いへの感謝が生まれ、いい関係を築けているのかなと思います。もし、一方が家事育児を全くやらないとすれば、相手がやってくれている事に対する気付きが足りず、関係は破綻してしまう事でしょう。相手を思いやる事で成り立っているのが夫婦関係であり、その傾向がより顕著なのが一番子供に手のかかる子育て世代なのです。だから、上手下手は関係なく家事育児に参加する事が大事。

子供には出来る事から少しづつでも家事に参加してもらうようにしています。参加する事で気付き、学ぶ事は多いのです。私のように、30歳近くまで実家暮らしで母親への感謝の気持ちを欠いた人間にならないように、感謝を忘れずに大きく成長して欲しいものです。