きりんさんパパのあくび

共働きで二児の子育てに追われるパパの雑記。育児ネタ、簡単料理、家庭菜園、DIY、商品紹介など色々と書いています。作業療法士というリハビリの仕事をしています。

「指摘する事」と「指摘しない事」。大人と子供への対応の違いについてリハビリ的思考を用いて考えてみる。

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突然ですが、相手に指摘する事は多いですか?それとも少ないでしょうか?

「大人に指摘する事」と「子供に指摘する事」には根本的に大きな違いがあります。今回はその違いについて作業療法士である私が「リハビリ的思考」を用いて考えてみたいと思います(今回の相手とは配偶者、指摘する内容は家事育児を想定しています)。 

大人に指摘するという事

相手に指摘をするという事は、期待にそぐわないパフォーマンスに対する相手への期待の裏返しであり、つまり「何で出来ないの?」とイライラしている状況です。

しかし、能力の完成している大人に対して指摘をし続ける事は、リハビリで言うなら発症から長年が経過し能力的にも限界を迎えている患者に対し、いつまでも不毛な訓練を行っているようなものです。対象者の能力を読み違えて訓練を繰り返しても意味がありませんし、頑張っている相手に頑張れと言っているようなものです。言い方が悪いかも知れませんが、大人は子供と違って伸びしろが乏しいと考えた方が賢明なのです。

逆に、出来ない事を指摘され続ける事は相手にとっては大変ストレスな事です。人間なので言わないと気が済まない事もあるかも知れませんが、大人に対して指摘する事で現状が好転する事(能力が向上する事)は少ないと思っておいた方がいいでしょう(繰り返しの指摘で注意が強化される事は否定しませんが)。
自身のコントロールで不要な争いが減るのであれば、相手に指摘する事よりもセルフコントロールに労力を注いだ方が賢い選択だと思いませんか?コントロール不能になってストレスをため込むようなら指摘した方がマシとは思いますが、患者と違って退院したら「さようなら」の関係では無い配偶者に対しては、より慎重な発言が求められるのではないでしょうか。「あの時、あー言われた」とかありますよね。長年連れ添うと空気のようになりがちな夫婦関係ですが、やっぱり配慮が大切なのだと思います。

でも、「やっぱりイライラする!指摘しないと気が済まない!」というあなた、「相手に求める要求の高さは適正ですか?」ハードルを少し下げるだけで楽になれる事もあるかもしれませんよ。相手の出来ない事に腹を立てるよりも、「出来ている事、やってくれる事」に感謝する方がお互いにとって幸せな事だと思うのです。

子供に指摘するという事 

一方で、子供の伸びしろは無限大です。子供の発達レベルに合った生活訓練(食事、着替え、トイレ、挨拶、お片付け等)、いわゆる「しつけ」は積極的に行った方がいい(指摘した方がいい)と思っています。能力の完成している大人、私で言うなら妻に対しては前述の理由からあまり指摘をしないので、子供達に口うるさく指摘をする私は妻から見ると「お片付けクソ野郎(by有吉)」とでもあだ名を付けられてしまいそうですが、私からすると指摘する意味を大人と子供で明確に使い分けているので全く気持ちにブレがありません。

ただ、そもそも何の為の指摘なのかは常に考えるようにしています。家族が笑顔で楽しく幸せに暮らせる為、子供達が一般的な礼節をもって健やかに成長してもらう為の指摘(しつけ)であるにも関わらず、相手に求める要求レベルを読み違えて子供達に度を超える指摘を行う事は、大切な子供達を傷つけ、妻にも悲しい思いをさせてしまう事にもつながるので本末転倒ですし、本来の目的を失ってまで行う指摘は「クソ。やめちまえ。」的なやつだと思っています。クソ野郎にならないように今後も気を付けます。

だって人間だもの 

色々と「指摘する事」について考察してきましたが、実際のところ薪を割ったようにスパっとうまくはいかないですよね。感情をぶつけ合う事も時には必要かも知れませんが、指摘する事の意味を常に考えながら、みんなで仲良く暮らしていきたいものです。