きりんさんパパのあくび

共働きで二児の子育てに追われるパパの雑記。育児ネタ、簡単料理、家庭菜園、DIY、商品紹介など色々と書いています。作業療法士というリハビリの仕事をしています。

油断は無いか。もしもの時に聞こえるのは大切な人の声だと信じて。

f:id:kirinsan-papa:20180401144653j:plain

新年度のはじまりですね。娘は小学校の入学式まであと数日となりましたが、一足早く明日から民間の学童に通う事になります。共働きだと学童問題は切実ですね。お迎えの時間など勘案して、我が家では小学校の学童と民間の学童を併用する事に決めました。

「大丈夫だろう」から「絶対に大丈夫」にする

今月からは民間の学童から英語教室まで一人で歩いて移動しなければならないのですが、まだ娘は一人で行った事がありません。先日、妻から「英語教室から民間の学童まで一人で歩かせてみて。口で何回も言ってるから大丈夫だと思う。」と言われたので、一人で出来るかチェックしに行きました。私も「距離も短いし、道も知っているので大丈夫だろうな」と思いましたが、自分一人でやらせる前に、一緒に英語教室から民間の学童まで歩いてみる事にしました。

「ここは車がたくさん通るから歩道橋を渡るんだよ。」

「ここはエレベーターがあるけど、知らないおじさんと二人になったりすると危ないから、ここの階段を使うんだよ。」

と、一つ一つ確認しながら一緒に民間の学童まで歩きます。一緒にやる事と、その場で注意点を聞かせる事によって、記憶の定着を図る事が出来ます。

今度は、今来た道を反対に、民間の学童から英語教室まで一人で歩かせてみます。私は車の通りの多い道を横断歩道を渡って一足先に英語教室の前で待ちます。

しばらくすると何事もなく娘はやってきました。一人でも大丈夫そうです。

何気ないエピソードのようですが、実はリハビリの中ではよくある訓練方法です。動作獲得には段階付けと言って、簡単な事から少しづつ課題の難易度を上げてゆく手法があります。

段階付け

①お手本を見せる

②一緒にやってみる

③手伝いながら本人にやってもらう

④声掛け誘導しながら本人にやってもらう(手伝わない)

⑤自分一人でやらせてみる

こんな感じになります。

リハビリに限らず動作獲得には「大丈夫だろう」ではなく「絶対に大丈夫」という裏を取る事が大切なのです。「なるほど。よく分かった!」なんて思いながら授業を聞いていたけれど、実際に問題を解いてみたら全然分かっていなかった、なんて事ありますよね。「出来るつもり」「出来ると思う」が一番危ないパターンなのです。

油断は無いか

2018年1月に兵庫県で5歳の男の子が乗用車にはねられて亡くなりました。男の子は近くのお店にアイスクリームを買いに行く途中だったそうです。

13日午後5時20分ごろ、兵庫県西宮市山口町中野1丁目の県道で、近くに住む尾川大翔(ひろと)君(5)が乗用車にはねられ、14日午前3時50分ごろに搬送先の病院で死亡が確認された。
 西宮署は、車を運転していた西宮市すみれ台1丁目のパート、正親(おおぎ)美智代容疑者(66)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、同致死容疑に切り替えて調べている。
 署によると、現場は片側1車線の直線道路。大翔君は信号機のない横断歩道を渡り、近くの店に1人でアイスクリームを買いに行く途中だったという。目撃者の情報などから、大翔君は左右を確認して横断を始めたが、はねられて転倒し、車の右前輪に巻き込まれたとみられている。正親容疑者は「気づいた時には、大翔君が目の前にいた」と供述し、容疑を認めているという。

本当にいたたまれない事故で、同じ年代の子供を持つ親として、他人事とは到底思えない悲しい事故でした。

当時、インターネットでも大変話題になったので覚えている方も多いと思いますが、誰が悪いみたいな話はするつもりはありません。ただ、この事故で一つ確実に言える事は、「一人で大丈夫だろう」という親の予測が外れたという事です。

どんなに気を付けていても、起こってしまうのが事故です。でも、「一人で大丈夫だろう」という判断に至るまでに親として最善を尽くしていたのか。そこが大切なのです。もし、仮に安易な判断であったとすれば、それは親の油断であるし、後悔しか残らないと思うのです。

事故の多くが「大丈夫だろう」という油断です。いつも車が来ない道路でも、左右を見ないで100回、1000回、10000回と渡っていたらいつかは事故に合うかもしれないのです。これは完全に確立の問題です。気を付けていても起こるものだけど、気を付ける事で事故に合う確率を下げる事は出来るのです。 

もしもの時に届くと信じて

今回、娘の英語教室から学童までの短い距離ではありますが、一人で出来るかをチェックしました。事故が起こるかどうかなんて誰にも分からないけど、人生のターニングポイントで聞こえてきたのは大切な人の声だった気がします。もしもの時に、パパの言葉が必要のない事故を防ぐかもしれないと信じて、娘にはたくさんの言葉をかけてあげたいと思っています。

【続】時間の見える化は成功するのか!?3歳児が時間の流れを認識出来るか検証してみた!!

砂時計を使う事で3歳児は時間の流れを認識するのか

ちょうど一ヶ月前にこんな記事を書きました。「朝ご飯をなかなか終わりに出来ない3歳の息子が、砂時計を用いる事で時間の流れを認識してご飯を終わりに出来るのか」という記事です。

kirinsan-papa.hateblo.jp

あれから1か月ちょっと経過。息子は砂時計を使う事で時間の流れを認識出来たのか?興味深い知見をいくつか得られたのでまとめてみます。お子さんのご飯が終わりが見えずに困っているパパママの何かの参考になれば幸いです。

f:id:kirinsan-papa:20180327060711j:image

砂時計を使う事で3歳児は時間の流れを認識出来る

息子(3歳)は砂時計を使う事で、いつまでも終わりに出来なかった朝ごはんを終わりにする事が出来るようになりました。よって、時間の流れを認識する事が出来たと結論付けます(3歳児と言っても、月齢によってだいぶ差があるのでお伝えしておくと、息子は3歳2か月です)。以下に、いくつか気が付いた事、成功に至ったポイントなどをまとめてみます。 

※砂時計は初めからセットする訳では無く、食事を終わりにしたい数分前に「このお砂が終わったらご飯は終わりだよ」の声掛けとともにセットします。

詳細は前回の記事をご参照下さい。

【検証】時間の見える化は成功するのか!?3歳児は時間の流れを認識する事が出来るのか検証してみた!! - きりんさんパパのあくび

数回でマスターする

「お砂が無くなったらご飯は終わり」という非常にキャッチーな指示なので、3歳児でも理解しやすく、受け入れも良好な様子でした。練習した感じは無く、いきなり出来た印象です。

テレビは消した方が良い

テレビがついていると注意がそれるのでテレビは消した方がいいです。この年代の子供に限らず、「注意」には容量のようなものがあって、複数課題を与えると一つの作業に使える注意の容量が減ってしまうのです。必然的にながら作業は動作のスピードを落とします。

砂時計でないとダメ

時間を目で確認できる携帯アプリもありますが、試してみたところ砂時計の方が圧倒的に受け入れが良かったです。2Dの画面より、3Dの実物の方が終わりをイメージしやすいのでしょう。「目の前に存在する砂が減っていく」という刺激が分かりやすいのだと思います。

色付きの砂時計の方が良い

目から入る刺激は強い方がいいです(今回は砂時計の砂に注意を向けたいので)。ですので、部屋になじむ「白」とかで無く、「赤」「青」「黄」とかビビっとくる色の方が刺激が強いのでオススメです。

息子は「ももいろクローバーZ」の子ども向け番組『ぐーちょきぱーてぃー』が好きで、おひさまかなこちゃん(赤色)、たんぽぽしおりん (黄色)といったように、色とキャラクターを結び付けて楽しんでいます。

競争にする 

砂時計の色によって、「3分」「5分」「7分」とあるのですが、「どっちが早く食べられるかな?」なんて、競争心を煽ると「今日はかなこちゃんに勝った!」なんて張り切って急いで食べてくれます。 この年代の子供って一番になる事が好きですよね。以前にこんな記事も書いています。

水たまり踏んだら負けゲーム!子供の特性を理解して上手に子供の行動をコントロールしよう!! - きりんさんパパのあくび

選ばせてあげた方が受け入れは良い

「赤色のお砂が無くなったらご飯終わりね」では無く、「今日は何色のお砂と競争しようか?」みたいな感じで選択肢を与えた方が受け入れがいいです。「自分で選んだ」という事が行動をポジティブにしてくれます。ご飯も同様で、「パン、ヨーグルト、ヤクルト、どれから食べようか?」と問いかけた方が、受け入れが良いです。

無敵モードに入ったら何を言っても無駄

時々何をいっても無駄な無敵モードに入る事があります(愚図りがあまりにもひどく、何を言っても聞かなくなる瞬間がある)。そんな時はもうあきらめるしかないですね(笑)。砂時計は万能ではなかった ^^;

 

結論としては、オススメ出来る方法だと思います。砂時計を導入して、ご飯をスムーズに食べられるようになった事は我が家にとって大きな成果でした。ご飯くらいゆっくり食べさせてあげたいけれど、共働き夫婦の朝はリミットがあるので仕方がないですね。

以上、【続】砂時計を使って時間を見える化したお話でした。

 砂時計 3分&5分&7分

ももクロが好きなお子さんには特におすすめ(^^♪

30年以上も続く後悔の言葉。放った言葉は二度と返ってこない。

f:id:kirinsan-papa:20180328051645j:plain

言葉は二度と返ってこない

私が小学校3年生の時、同じクラスの女の子の弟が転んで泣いているのを見かけました。その子は「アンパンマン…」とアニメのキャラクターを何度も口にしながら、痛みに耐えているように見えました。次の日、その女の子に「お前の弟、昨日転んでアンパンマンとか言ってたよ。」と言ったところ、その女の子は「ひどい!ひどすぎるよ!!」と大号泣し、それから一度も口を聞いてくれなくなってしまいました。私はなぜ彼女がこんなに怒っているのか分からず不思議に思いましたが、だいぶ日にちが経った後に、彼女の弟には障害(詳細は分かりません)がある事を知りました。「アンパンマン...」という言葉は、辛い時に頑張れる合言葉か何かだったのかも知れないと気付いた時、何とも胸が締め付けられるような気持になりました...取り返しのつかない事を言ってしまった。あれから30年以上経つ今も、私はあの一言を心から後悔しています。

受け入れている誰かがいる事に気付いていないという事

私たちは普段言葉を選びながら生活しています。本音をぶつけ合って友情が芽生えるなんて「学園ドラマ」の中だけのファンタジーです。本音をぶつけ合って物事が解決したように見えるのは錯覚で、多くの場合は誰かが我慢したり、あきらめたりする事で事態が収拾しているのです。だから、本音をぶつける事で「友情が芽生える」「分かり合える」と本気で言っている人を見ると、あなたの発言を受け入れてくれている誰かがいる事に気付いていない残念な人に思えて仕方がないのです。 

誰かに〇〇を言われて傷ついたという経験は誰しもあるのではないでしょうか。でも、往々にして言った方は気付いていないのです。何故ならそれは、言われた方が心の痛みをそっと飲み込んでいるから。

言葉の重みをかみしめながら。

同じような毎日が続いていると、それが特別な事である事に気付かなくなってしまいます。暑い日と寒い日があるから「今日は暑い」「今日は寒い」と感じるように、毎日が幸せだと幸せである事が当たり前になってしまうのです。 

言葉は発して終わりでは無く、受け取る相手がいる事を忘れてはいけない。 

悪気の無い言葉でも、取り返しのつかない傷を相手に与える事があります。30年以上前に放った私の言葉が二度と返ってこないのと同様に、今この瞬間に放っている言葉も、二度と返ってこないのです。言葉の重みをかみしめながら、今日も生きていきます。